自己陶酔

病んだり、怒ったり
疲れたり、愛しかったりした時に適当に書いていきます。

好きって言って

「定期的に毒は流してしまわなければならないから」

そんな最もらしいことを言って

私はあなたに手をかける


薄いピンクのアイマスクはなんだか

今からすることにはちょっと似合わないね

あなたを傷つけることのない布製の手枷で

少しばかりの自由を奪おう


大丈夫だよ怖くない

何も出来ないあなたを見ていると優しい気持ちになれるの


まるでマリアにでもなったかのように

愛しさだけで触れる

かわいいね、と言って見えていないあなたへ微笑むのだ


こんな時は

あなたは今だけ感じてくれるから

私といる時間を、認めてくれているような気がするから


見られていない、触られない

そんな状況でなくちゃ私は私でいられない


これは我が儘、自分勝手なひとり遊び

こんなことであなたを奪えるとは思っていない


身勝手さを責めもしないで

されるがままのあなたは素敵だよ


軽く触れるだけの手つきで進めて

よがるあなたを見ているともっと、って欲深くなる


どうして

こんなことをしちゃうんだろう


なんて、


もう今更隠すことのできない本性は

取り繕ったって意味がない


だって根にあるのは残酷さ

それは出してしまわないと


「ね、そうでしょ?」


聞いてて私の声と、その裏に隠れた欲を

笑う私を少しだけ拒絶して

無理ですって言うあなたが好き


毒はためておくとろくなことがないから、なんて

そんな言い訳通用しているとは思わない、でもね


「好きよ、あなたが。あなたが思っているよりもずっとずっと。私が願うよりもきっと、もっと。」


ね、聞いて

そして応えて。

嘘でもいいの。


脳に刻んで

出された毒はあなたを、汚していく。


「好き」って言って。


身動きの取れないあなたが好き。

そんなあなたを、私は

優しい気持ちで、おかしつづけたいの。